2012年5月12日土曜日
【中国株】中国の経済成長と投資家のリターンは同じではない
中国が高い成長率を維持したとしても、それが株式市場のパフォーマンスと結びつかない可能性はあります、過去を見てもそのような期間が存在します。
経済成長が高いからといって、それが投資家の利益につながらないことは多いです。
そのあたりは、ロンドン・ビジネス・スクールのエルロイ・ディムソン、ポール・マシュー、マイク・スタウントンの3人の学者が実証研究を通して確認し、高く評価されています。
彼らは53カ国を対象に1900年~2004年にわたる100年以上の実質経済成長率と、株式市場で実現した実質リターンのデータをもとにして、異なる期間、さまざまな国のグループを調べました。
結論は、実質経済成長率と株式投資のリターンとの間にはほとんど相関関係がなかったとのことです。
要は生産や所得が非常に高い伸び率で成長している国の株式市場に投資をしても、必ず儲かるということではありません。
理由として、
1.一株当りの利益や配当は、必ずしも経済成長率とおなじペースで伸びるとは限らない。
2.現地通過ベースでは高いリターンが得られても、為替レートの上昇がそれを相殺してしまう。
3.一株当りの利益は高い伸び率を示しても、株価収益率の下落がリターンを引き下げてしまう。
4.不正や腐敗が多い国では仮に利益の伸びが高くても、経営陣やその一族、友人に利益が流用されてしまう。
ちなみに、
【中国市場の「上海、深圳取引所の平均リターン」】は
年:上海株価指数:深圳株価指数(単位:%)
2001:-20.62:-30.03
2002:-17.52:-17.03
2003:10.27:26.11
2004:-15.40:-11.85
2005:-8.33:-6.65
累積リターン:-44.02:-39.76
2001~2005年の実質経済成長率は安定的に9~10%で推移し、中国企業の利益は増益基調が続き伸び率も平均して10%台であり、配当もほぼ同じペースで増えていました。
にも関わらず株価指数は50%も下落しています。ちなみに、GDP成長率と一株当たり利益・配当の伸びの相関関係も非常に低いです。
投資リターンが低かった原因は、市場における株評価水準(バリュエーション)の大きな変化によるものだと思われます。つまり一株当たり利益は伸びたが、株価収益率(PER)も大幅に下落したということです。
【上海A株市場の平均PERの推移】は
2001年:2002年:2003年:2004年:2005年
48.30倍:41.25倍:32.98倍:21.03倍:18.42倍
推移を見ても判るように、要はバブルがはじけたということです。(まあ、PERが40倍を超えている場合、バリュー投資家はまず投資をしないでしょう。何だかアメリカのニフティーフィフティーやインターネットバブルを思い出します。)
ちなみに国際水準の平均PERは10倍台です。
最終的な結論として、「中国は大きく成長すると思われるが、バブルの時は投資してはいけない。」ということですね。バリューエーションに注目して投資をすべきでしょう。
詳細は「中国株投資の王道」からです。バリュー投資の観点より中国株の長期投資を考えている人にはとても参考になります。
<関連投稿>
・【中国株】中国の主要株式指数の紹介と一覧
・【中国株】中国ETF アメリカ上場の4つの中国ETF←具体的なETFの紹介になります
・【中国株】特定口座対応のマネック証券がおすすめ←具体的な証券会社の紹介になります
・【本の紹介】【中国株】中国株投資の王道←お勧め本です
・【本の紹介】ジム・ロジャーズ中国の時代←お勧め本です
登録:
コメントの投稿 (Atom)
人気の投稿
-
Firstradeで端株を売る方法を紹介します。 紹介するというほどのことでもないのですが、 私もドリップ(配当自動再投資)を利用して端株が発生したことがあり、 どうすれば端株を売却できるか調べたので紹介します。 方法としては、 端株以外の全株式を売るという注...
-
週末投資家のためのカバード・コール KAPPA が発売されました! 私はアマゾンで購入、これから熟読します。 日本語でカバードコールが本格的に紹介されている本は初めてではないでしょうか。 内容紹介 現役医師が書いた、予測に頼らない「低リスク&高リタ...
-
【ポイント投資】2025年10月4日の投資成績 今週の投資報告 総資産23,699円 大和コネクト証券の「ひな株(1株から株が買えるサービス)でポイントを利用した投資をしています。 私が実際にポイント投資をする際に利用している利用してるサービスを厳選して紹介。 【大量のポイントを...
-
長期的には株に超強気 私は長期的に株に超強気、ポートフォリオは株がほぼ100%です。 長期間、しっかりと分散をして株に投資をすれば5%以上のリターンを得られると考えています。( 証券市場の真実―101年間の目撃録 ) 少し金のポジションもとっていますが、これは市場が...
-
まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか ナシーム・ニコラス・タレブ 読みました。 とても面白い本でした。 オプションをトレーディングしている人なら勉強になると思います。 ちなみに、 タレブ氏はオプションの買を推奨しています。 まあ、オプションのロングが専門...
-
米石油大手シェブロンが30日発表した第4・四半期決算ですが、 利益が市場予想を上回りました。 化学製品や石油精製品などの販売が好調で、原油安の影響を相殺したとのことです。 純利益は34億7000万ドル(1株当たり1.85ドル)で、前年同期の49億3000万ドル(同2....
-
どうも日本株の個別株投資はあまり上手くないようで、いまいちしっくりときません。 個別銘柄への投資はかけた労力に比べてあまり儲かっていない気がします。 あまり銘柄の選択が上手くないんですよね~ 1.アセットアロケーション 2.レバレッジの利用 3.デリバティブの利用...
-
【ポイント投資】ひな株対象 10月配当銘柄 GA technologies(3491)につての分析 大和コネクト証券の「ひな株(1株から株が買えるサービス)でポイントを利用した投資をしています。 私が実際にポイント投資をする際に利用している利用してるサービスを厳選して紹介。 【大...
-
DEM(WisdomTree Emerging Markets Equity Income ETF)に関するお勧め記事があったので紹介します。 「 Income Investors: WisdomTree's Emerging Market ETF Outper...
-
【ポイント投資】2025年9月の投資成績、まとめ 総資産16,882円 大和コネクト証券の「ひな株(1株から株が買えるサービス)でポイントを利用した投資をしています。 私が実際にポイント投資をする際に利用している利用してるサービスを厳選して紹介。 【大量のポイントを稼げるポイント...

0 件のコメント:
コメントを投稿