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2019年11月28日木曜日

レイ・ダリオ氏 ブラジルへの投資額を増やす コモディティーへの投資が目的?



レイ・ダリオ氏 ブラジルへの投資額を増やす コモディティーへの投資が目的?

レイ・ダリオ氏が率いるブリッジウォーター・アソシエイツがブラジルへの投資額を増やしたようです。

2019年9月時点のポートフォリオでは

「Iシェアーズ MSCI ブラジル・キャップト ETF(EWZ)」の比率が4.71%になっています。



ちなみに、一番の変化は新興国の比率を下げて米国株の比率を上げている点なのですが、この投稿はブラジルについてなので、その点は割愛します。
新興国の比率を下げているなかで、ブラジルへの比率を上げているということは、それないにブラジルに対して強気なのかなとも感じます。
ただ、ブラジルは資源国ということもあり、コモディティー価格との連動が強いです。その点、中国経済の減速は、ブラジルにとって痛手だとおもいます。確か、中国に対する資源の輸出の割合は20~30%ほどだった気がします。
最近はボルソナーロ大統領の構造改革も期待されていますが、「構造改革⇒庶民の生活を圧迫⇒左翼が台頭してバラマキ⇒バラマキにより財政が悪化⇒構造改革」という中南米特有の政治無限ループから抜け出せていないんですよね。

新興国への投資比率

レイ・ダリオ氏の新興国に対する投資額の推移は以下になります。
2019年3月からブラジルへの投資を再開しているようですが、2019年9月に一気に投資額を増やしています。



投資額の時系列での推移は以下になります。
2019年から投資額が一気に上がっています。




どのような目的でブラジルへの投資額を増やしているのかはわかりませんが、たぶんコモディティーへの投資を増やしたいのではないかなと思います。

レイ・ダリオ氏は個人投資家へのアドバイスとしてオールウェザーポートフォリオを推奨していますが、オールウェザーポートフォリオでも資産の一部(5%)をコモディティーへの投資をするようにアドバイスしています。

また、債券投資家として有名なガントラック氏も2018年にブラジルへの投資をすすめていました。目的はコモディティーへの投資です。

新興国の中ではブラジルのリターンは比較的ましです、順張りという意味で「Iシェアーズ MSCI ブラジル・キャップト ETF(EWZ)」を利用してブラジルへ投資するのも面白そうだなと思いました。

2019年1月16日水曜日

新興国は割安なのか?


新興国は割安なのか?


私のポートフォリオは新興国のウェイトが高くなっています。

まあ、これは積極的にリターンを狙っているよりも、投資する国を分散をするためです。

ちなみに、リーマンショック以降、新興国のリターンは振るいま。米国株に大きく負けています。

トップのチャートは、「Vanguard FTSE Emerging Markets ETF (VWO)」の5年間のチャートです。なかなか高値を更新できずに、ダラダラとレンジを行き来しています。

価格が下落するたびに、新興国が割安だとの意見が出たりしていますが、なかなか株価が上がりません。

感覚的に、2017年後半くらいから「新興国が割安だ!」という意見が多く出るようになった気がします。
昨年は新興国株の指標であるMSCI新興市場指数が17%値下がりしたほか、ブルームバーグが調査する新興国24通貨のうち、タイ・バーツとメキシコ・ペソを除く全ての通貨が下落。世界的に成長が減速しつつある兆しや、米国の4回の利上げでドルに資金が集まったため、新興国市場の資産は敬遠された。
  新興国市場が最終的に回復するのはいつになるか、というのが19年の年明けにトレーダーや投資家が直面している大きな問題の一つだ。昨年1月の値下がり開始からストラテジストらは何度も回復を予想してきたが、そのたびに資産は安値を更新した。
割安だと言われている割に、価格が下落しています。

個人的には、中国とアメリカの貿易戦争もあり、新興国の株価が大きく上昇するのはもう少し時間がかかるのではないかと思っています。

だとして、国際分散投資をするという意味で、「Vanguard FTSE Emerging Markets ETF (VWO)」はストロングホールドするつもりです。


生産年齢人口などの定量的な要因で国の成長能力を評価しているところが参考になります。

2018年10月23日火曜日

新興国の株価がなかなか上がらない

新興国の株価がなかなか上がらない


新興国の株価がなかなか上昇しません。

世間的には新興国市場は割安だと評価されていますが、あまり上昇する兆しが見えませんね。

個人的にもバリュエーションは割安だと思うんですが、株価は上昇していません。
今年ここまで2011年以来最悪の年となっている新興国市場の株式に買いシグナルが点滅している。米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)を含む資産運用会社のサブアドバイザーを務めるリサーチ・アフィリエイツが指摘した。
同社によれば、今後10年の新興国株式の年間リターンは平均プラス7%と、他のどの資産クラスのパフォーマンスも上回る見通し。1月時点で予想していたプラス6%から上方修正した。
新興国の株式に連動するETF、Vanguard FTSE Emerging Markets ETF (VWO)とS&P500の5年間の比較です。

VWO:青
S&P500:水色



なんだかんだ言って、リーマンショック以降は水色のアメリカの一人勝ちです。

有名なブロガーである「たぱぞう氏」もアメリカ株のウェイトを非常に多くしています。


ここ数年で見ると米国株にベットしていた投資家の大勝です。

我慢するしかない

個人的には、新興国株式にはもうしばらく厳しい相場が続きそうだが我慢するしかないかと考えています。

プロの間では新興国株式のバリュエーションが割安だと言っている人もいますが、個人的にはもうしばらく我慢が必要かなと感じています。(これは感覚ですが・・・)

現時点でアメリカが絶好調で、世界の株式投資がリスクオンの状態で新興国市場が割安です。今後、アメリカが利上げをして株式投資がリスクオフの状態になったら新興国市場はさらに下げざるをえないのではないかと思っています。

「アメリカがくしゃみをすれば、世界が風邪をひく」という投資環境です。

(リーマンショック前は、デカップリング理論として新興国市場と先進国の市場が異なる動きをして補完しあうと言われていましたが、リーマンショックで見事に打ち砕かれました。(笑))


モルガン・スタンレーのチーフ・グローバル・ストラテジストであるシャルマ氏の本は新興国市場に投資をするうえでとても参考になります。


「関東在住福岡人のまったり投資日記」でも紹介されています。

2018年5月25日金曜日

米国の金利上昇に新興国は耐えられるか?

最近、米国の金利上昇に合わせて新興国市場が大幅に下落するのではないかとのニュースが多くなってきました。

セオリーとして、アメリカの金利が上昇すると新興国が不況になると言われています。

個人的な感覚として、アメリカの金利が上昇するのは景気拡大の最終局面であり、アメリカは自国の景気が悪くなるまで金利を断続的に上昇させます。

世界の経済は連動して動くことが多いので、アメリカの景気が悪くなれば当然新興国の景気も悪くなります。

アメリカの好景気が最終局面だとすると、新興国の景気もこれから悪化するかもしれません。

まあ、長期的には、新興国の経済は拡大すると思われるのであまり心配していませんが、短期から中期では大幅な下落をするかもしれませんね。

新興国にネガティブな識者のニュースを紹介します。
クルーグマン教授はツイッターで、現在の様相は1990年代後半のアジア金融危機に類似した点があると指摘した。当時は新興市場株が59%下落、各国当局は異例の高水準まで金利を引き上げた。
新興国市場にはまだ一定の下振れがありそうだ。ただ選別すれば、何らかの好機もあるだろう
モビアス氏は新興国投資で有名で、かつ強気な姿勢が多いんですが、今回は少し弱気な発言もあります。



新興国への長期投資を考えている人は、たとえ大幅に下落しても狼狽売りはしない方がいいと思います。



長期的には幅広く分散された株式メインのポートフォリオのリターンが優れています。

2017年8月5日土曜日

グッゲンハイムMSCIエマージング・マーケット・イコール・ウェイトETF(EWEM)とiシェアーズ MSCI エマージング・マーケット ETF(EEM)とバンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)を比較


グッゲンハイムMSCIエマージング・マーケット・イコール・ウェイトETF(EWEM)とiシェアーズ MSCI エマージング・マーケット ETF(EEM)とバンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)を比較


「グッゲンハイムMSCIエマージング・マーケット・イコール・ウエイトETF」(ティッカー:EWEM)は「MSCI新興市場均等加重インデックス」に連動するように設計されたETFになります。



ポイントは以下になります

  • 各国の保有比率が同じ、国の偏りがない
  • 均等加重株価指数に連動するので小型株の影響が大きい



均等加重でない指数に連動するVWOはGDPが大きい国(中国)や大型株に影響を受けやすくなります。

その点、均等加重の指数だと、大国の影響が少なく比較的小規模な国の影響が出やすくなります。

一例といて、中国の比率が低く、コロンビアの比率が高くなったりしています。

どうしても普通の指数だと大型グロース株、資産価格が割高となっている国や株式の影響を受けやすくなります。

バリュー投資志向の投資家は、均等加重というアプローチはしっくりくるんですよね。

EWEMとEEMとVWOの比較

EWEMとEEMとVWOの比較をしてみました。

1年間のリターン



  • EWEW:15.53%
  • EEM:22.19%
  • VWO:17.21%
EEM>VWO>EWEMの順にリターンが良いです。


5年間のリターン


  • EWEW:4.94%
  • EEM:11.15%
  • VWO:7.11%
EEM>VWO>EWEMの順にリターンが良いです。

最長のリターン(2010年12月17日から)


  • EWEW:-16.19%
  • EEM:-6.76%
  • VWO:-9.56%
EEM>VWO>EWEMの順にリターンが良いです。

まとめ

ほとんどの期間を通して、EEM>VWO>EWEMの順にリターンが良い傾向があります。

残念ながら均等加重にするとリターンが良くなるというわけでもなさそうですね。


ファンドのリターン表ですが、通常の指数(EEMやVWO)を明らかにアウトパフォームしているというわけでもないです。

ただ、構成国からわかるように、かなり小規模な国も比較的大きなポジションをとっているので、EEMやVWOと比較するのは適当ではないかもしれません。

EEMやVWOとは別物のETFになっている気がします。それこそ、EWEMだと中国よりもコロンビアの比率が大きくなっています・・・。



関連投稿

2017年8月4日金曜日

VWOのデメリット、問題点は中国の比率が高い



VWOのデメリット、問題点は中国の比率が高い

VWO(Vanguard FTSE Emerging Markets ETF)はバンガードの新興国に分散投資をするETFになります。

何となく新興国に幅広く偏りなく分散をされていると思い込んで保有国を調べていないと、中国が大幅に下落したときに痛い目をみるので注意をして下さい。

デメリット、問題点

デメリット、問題点は
  1. 中国に比率が高い
  2. 韓国が含まれていない
というのが大きなデメリットであり注意点になります。

個人的には「中国の比率が高い」という点があまり好きなれません。
(私自身はあまり気にしていませんが、韓国はVWOには含まれていません。)

多くの人は、BRICsに均等に偏りなく分散されていると考えていると思いますが、
  • 中国の比率:29.0%
  • 台湾の比率:16.1%
となっています。

何と中国1国だけで「29.0%」の保有額になるんですね~。

台湾はどこに属するのかという問題に踏み込むときりがないのでスルーをしますが、かなりの部分を中国が占めているというのはわかると思います。

他のBRICsの比率

ちなみに他のBRICsの比率は
  • ブラジル:7.6%
  • ロシア:3.6%
  • インド:11.9%
BRICsだけを取り出すとシェアは以下のようになります。


個人的には、インドやブラジルの比率が低いのはあまり好ましくありません。

インドはそこそこ保有比率が高いですが、ブラジルの保有比率は少し低い気がします。(単純にブラジルの株価が安いのでバリュー投資家としてはブラジル株が欲しいだけの気もしますが・・・)

若年人口の増加が見込まれる将来有望な国の比率も低い

また、若年人口の増加が見込まれる将来有望な国として
  • 南アフリカ
  • メキシコ
  • マレーシア
  • インドネシア
  • フィリピン
があります。こちらの国々の保有比率もあまり高くないですね。

VWOの国別シェア



メリット

デメリットを書いてきましたが、私自身はVWOは物凄く優良なETFだと思います。

自身のポートフォリオでも主力のETFです。

流動性や資産規模も大きく、低コストで新興国(エマージング国)に投資をできる優れた商品です。

運用会社のバンガードも顧客目線の信頼できる会社です。

基本的にはVWOを資産運用のコアにして良いと思います。

解決方法

ある程度の資産規模があるのであれば、VWOの保有比率が低い国のETFを個別に保有するという方法が一番良い解決方法だと思います。

具体的にBRICsを考えた場合は、
  • ブラジル:iShares MSCI Brazil Index
  • ロシア:iShares MSCI Russia Capped ETF
  • インド:WisdomTree India Earnings Fund
という選択肢があります。

国別のETFについて書きだすときりがないので、本投稿ではメジャーなETFの紹介にとどめます。


ブレイクアウト・ネーションズは新興国万歳という本ではありませんが、そこが面白かったですね。

関連投稿

2017年7月30日日曜日

BRICsでは中国とロシアが割安


BRICsでは中国とロシアが割安

BRICs(ブリックス)こと、ブラジル、ロシア、インド、中国をみると、相対的にロシアと中国が割安です。

私が参考にしているサイトによると、
  1. ロシア
  2. 中国
  3. ブラジル
  4. インド
の順に割安になっています。

以下のサイトを参考にしています。

ロシアについて

ロシアはPER、PBRともにかなりディスカウントされています。



Market Vector Russia ETFのチャートはこんな感じ。

長期間低迷をしています。政治的なゴタゴタと原油価格の低迷が響いているのでしょう、また人口減少国というのもあまり明るい話題ではないですね。(Market Vector Russia ETFはメジャーなロシアETFなので長期のチャートを見たいときには参考になります。)

アメリカは割高

ちなみに、リーマンショック後にいち早く立ち直ったアメリカは最も割高となっています。

世界最高の経済規模と軍事力がある大国ですが、現時点でバリュエーションはあまり魅力的ではないですね。別にショートしようとまでは思いませんが、積極的に追加投資をする気にはなれないですね。

VWOについて

年初来のVWO(Vanguard Emerging Markets Stock Index Fd)のリターンは好調ですが、VWOの構成比率は非常に中国のウェイトが大きいため、中国市場のリターンに引きずられます。

まだ中国が割安ということはVWOが上昇する余地が残されているとは思いますが、インドはすでに割高な水準ですし、ブラジルもあまり割安ではないということは頭に入れておいた方がいいと思います。

VWO(Vanguard Emerging Markets Stock Index Fd)だけだと中国の比率が高くなるので、ERUS(iShares MSCI Russia Capped ETF)などの国別のETFを多少組み込むことでバランスをとるという戦略はありだと思います。

2014年1月17日金曜日

ロシアの株も割安 バリュー株を調べる ガスプロム・スベルバンク

ロシアの株式もバリュー株だと思い、少し調べてみました。

代表的なところでは、ガスプロム・スベルバンクですかね。

ガスプロム、チャートを見ると結構長い間低迷しているようです。

スベルバンク、こちらもリーマンショックの大きな下げからは回復したようですが、そこからは上昇していません。

ロシア株式は全体的にバリュエーションが安いので色々と調べるのも楽しいですね。

SBI証券で直接ロシア市場からロシア株式が購入できます。

またADRでアメリカ市場に上場しているロシア株もあるので、アメリカ経由でロシアに投資することも可能です。

SBI証券を利用して直接ロシア市場で購入する方が銘柄は豊富です。



ロシア株の情報や本は本当に少ないと思います。ネットでもあまりロシア株の情報は見かけません。

<関連投稿>
・新興国の国営企業が大幅ディスカウント ペトロブラスとか

2013年12月31日火曜日

HDFC銀行 ADR(HDB) インド市場は一進一退だがHDFC銀行は割高

エマージング諸国へはETFを通しての投資がメインですがいくつか個別株も保有しています。

そのうちの一つがHDFC銀行 ADR(HDB)です。

インドの市場自体は一進一退という感じです。5年間のチャート。


HDFC銀行 ADR(HDB)はバリュエーションを見ると割高です、もう少し割安になったら追加投資をしようと考えているのですが、ここ数年はその様な機会がなかなかありません。


PERもPBRも投資対象外な水準です。ただ売却するのも面倒なので割高だと思っても保有をしています。


なかなか下がる機会がないので、どこかのタイミングで腹を括って追加購入をした方がいいのかもしれませんね。

同業他社と比べても割高です


2013年12月29日日曜日

新興国の国営企業が大幅ディスカウント ペトロブラスとか

ロシア、中国、ブラジルの大型国営企業(半官半民)が割安に取引されています、バリュー投資の対象として気になっています。

先進国でも日本は株価がかなり上がってきたので、この機会にエマージング諸国のバリュー株を仕込むというのも面白そうです。

最近 好調である、アメリカ・日本・ヨーロッパに対して新興国(エマージング)は出遅れ感がありますが、国営企業の株は更に出遅れています。

そんな状態を「国家資本主義ディスカウント」と表現する場合もあるみたいです。

具体的な銘柄だと、

中国の、中国石油天然気(ペトロチャイナ)

ロシアの、ズベルバンク、ガスプロム

ブラジルの、ペトロブラス

なんかが代表的なところでしょう。

ちなみに、ブラジルのペトロブラスを例にとると
iシェアーズ MSCI ブラジル・キャップト ETF (EWZ)は、
PER:19.01倍 、 PBR:3.35倍


Petroleo Brasileiro Petrobras SA (PBR)は、
PER:7.69倍 、 PBR:0.52倍

石油メジャーの中でも大手のペトロブラスが指数よりも大幅に割安というのも驚きです。(そもそもインデックスからアンダーパフォームすることが珍しいです。)

また、石油メジャーの同業他社との比較でもペトロブラスは割安となっています。(イギリスのBPも割安ですけど・・・)



<関連投稿>
・「台頭する国営石油会社―新たな資源ナショナリズムの構図」を読みました

結構面白い記事でした、「新興国の投資家、国有企業にそっぽ」
以下は記事の引用

(2013年11月1日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
資産運用会社は長年、自分たちの投資に干渉する政府の締め付けを恐れてきた。だが、こうした投資家が新興国の政府系企業をこれほど熱心に避けたことはめったにない。
その一方で、資金は概ね、せんべいやビールなどの食品であれ、テレビや自動車のような裁量支出であれ、新興国の消費支出を狙った企業に流れ込んだ。一部のアナリストと運用担当者は、好かれていない国有企業(SOE)と消費関連の人気株の間のバリュエーション(株価評価)の乖離が大きくなりすぎたと感じている。実際、バンクオブアメリカ・メリルリンチの株式ストラテジスト、アジェイ・カプール氏は、この変化は投資家のポートフォリオ内の大きな「集中リスク」を意味すると言う。
著しい「国家資本主義ディスカウント」
バンクオブアメリカによると、こうしたSOE――主に中国石油天然気(ペトロチャイナ)やズベルバンク、ペトロブラスなどの国家を代表する企業――は、民間部門の同業者より50%近く割安な水準で取引されているという。「明らかに、極めて大きな国家資本主義ディスカウント、国有であることと直接関係した偏見がある。市場はとにかく、政府が正しいことをすると思っていない」とカプール氏は指摘する。
ディスカウントが存在するのには妥当な理由がある。SOEは政府補助や政府保証が付いた融資、税制優遇、有利な政府契約から恩恵を受けるかもしれないが、株主還元は優先事項ではないからだ。
「企業の利益が大規模な投資計画に飲み込まれることがあることを何度も見てきた」。JPモルガン・アセット・マネジメントのクライアント・ポートフォリオ・マネジャー、エミリー・ホワイティング氏はこう話す。「これらの企業の多くは、とにかく少数株主のために経営されていない」
中国とロシアの銀行やエネルギー企業は好例だが、ブラジルでさえ、しばしば国営企業に政府の政策を支えるよう指示する。例えばペトロブラスは、インフレ抑制に手を貸すために国内で非公式に燃料補助金を与えており、利益に数十億ドルの負担がかかっている。
その結果、ペトロブラスや中国銀行、ガスプロムのような企業の株価は、バランスシート上の資産の価値、いわゆるブックバリューを下回る水準で取引されている。また、MSCI新興市場指数の株価収益率(PER)が11倍なのに対し、ガスプロムのPERは3倍を若干上回る程度だ。
一方、消費財を売って利益を稼ぐ企業は、力強いバリュエーションで売買されている。せんべいなどの菓子メーカーの中国旺旺は株価純資産倍率(PBR)が10倍、ナイジェリアン・ブルワリーズはPBRが11倍近くに上っている。部のアナリストは、全体的なSOEディスカウントのレベルは今や度を越していると感じ、消費関連株がバブルめいて見えると懸念している。
消費関連株にバブルの兆し?
新興国の大企業上位100社のうち最も株価が安い20銘柄が、全体のバリュエーションと比べて今ほど安くなったことは、歴史上3回しかない。1998年と2002年、2008年の危機のどん底のことだ。
一方、株価が最も高い20銘柄――主に消費財企業――は過去の観測値の上位3%に入っている。
「投資家は不人気なSOEを異様にアンダーウエイトにし、『成長志向』の消費関連・インターネット・通信銘柄を甚だしくオーバーウエイトにしている」とカプール氏は言う。
調査研究は、幅広い認識に反して、SOEが長期的に好成績を上げる傾向があることを示している。モルガン・スタンレーのジョナサン・ガーナー氏が昨年、過去の株価実績データを分析したところ、政府系企業が過去10年間で全体のベンチマークを大差でアウトパフォームしたことが分かった。
この優れた株価パフォーマンスには様々な説明がある。一部のファンドマネジャーは、政府の寛大な措置や、政府との関係とセクター間の歪みに由来する低い借り入れコストといった理由以外に、新興国の民間企業はオーナー一族やオリガルヒ(新興財閥)に所有されていることが多いと指摘する。こうした企業では、株主による統治が同じくらい難しいことがある。
ルーミス・セイレスで新興国投資部門を率いるピーター・マーバー氏は、国策が株主還元より重視される企業が好きではないが、多くの投資家が新興国の消費というテーマにのぼせてしまったと感じている。
「投資家は概して、新興国の消費拡大シナリオのような純朴なストーリーに魅せられる。確かに新興国の人口の消費は時間とともに増加するが、この材料は既に株価に織り込まれているかもしれない。実際、一部の消費関連株は明らかに過大評価されている」と同氏は言う。
改革と民営化に期待も
その一方で、成長の減速と厳しくなる金融状況が新興国でさらなる改革と民営化を促し、SOEのパフォーマンス改善の促進剤の役目を果たす可能性もある。これは過度に楽観的な見方に思えるが、カプール氏はそれが既に始まったと見ており、「行動を起こすべき時は近い。市場と人口はより声高に変化を求めるようになる」と話している。

2013年9月13日金曜日

中国・韓国は割安、インドネシア・フィリピンは割高

新興市場が売られ気味ですが、一概に割安というわけではないようです。

輸出型の経済である、中国・韓国は割安です。

中国のPERはわずか8倍程度(金融危機時の2008年10月の底からわずか 6%高い水準)
韓国指数のPERも8倍程度です。

逆に、インドネシア、フィリピンは少し割高です。

インドネシアのPERは12倍位で過去平均を 20%上回っています。
また、アセアンの中で最も割高なのはフィリピンでPERは18倍位です。(過去平均は14倍位)

2013年8月3日土曜日

国際投資へのパスポート―モビアスの84のルール 暴落時のパターン

国際投資へのパスポート―モビアスの84のルール
マーク モビアス

を読みました。

新興国へのファンダメンタル投資の案内という内容です。

著者のように、優秀な人間がフルタイムで投資をしている中で、個人がエマージングマーケットへファンダメンタル分析で投資をするのはハードルが高いと思います。

この本を読んで、エマージング投資で成功というのは難しいでしょう。モビアス氏のエマージングマーケット投資紀行という内容です。

エマージングマーケットへの投資物語としては癖が少なく読みやすいです。
ちなみに、ジム・ロジャース氏の本よりも客観的でアドバイスも多いです。

参考になったアドバイスは、暴落時のルールです。
相場のタイミングを計るのは一般的には難しいが、極端な暴落の時は二、三の基本ルールが適用できる。その一つは、急落した相場は底を打ってから30%ほど戻し、その後再び暴落する傾向があるというものである。相場は通常、損失を最低限に抑えたいと売り控えていた臆病な投資家たちが、見切りをつけて損切りしやすいところまで値を戻すものである。
新興国はボラティリティーが高く、暴落も起こりやすいです。
暴落時のルールは買のタイミング判断として有効だと思います。
エマージングマーケットは暴落時に上手く買えれば長期的に儲かります。

<関連投稿>
・冒険投資家ジム・ロジャーズのストリート・スマート 市場の英知で時代を読み解く を読みました

2012年9月24日月曜日

ロシアは割安か? 予想配当利回り上昇&低PER

露大統領の配当介入でMICEX指数の予想配当利回り上昇

との、ニュースがありました。

個人的に、現時点のロシア市場は割安な水準だと思っています。

iシェアーズ® MSCI ロシア・キャップト・インデックス・ファンド (ERUS)
ERUSのバリュエーションを見ると。
PER:8.40倍
PBR:1.53倍

ちなみに、
iシェアーズ® MSCI エマージング・マーケット・インデックス・ファンド (EEM)
EEMのバリュエーションを見ると。
PER:16.64倍
PBR:2.89倍

明らかに他の新興国よりもPER、PBRともに低くなっています。

9月18日のニュースでは
ロシア企業は配当を引き上げており、他の新興市場諸国との配当利回り格差は2009年以来最大となっている。プーチン大統領が120億ドル(約9400億円)相当の国有資産売却を前に、配当引き上げを促していることが背景。
とのことです、バリュエーションも割安なのに、配当の引き上げを促せば、当然配当利回りは上昇します。
ロシア最大の石油生産会社ロスネフチや同国銀行最大手スベルバンクなどMICEX指数構成銘柄の企業がこの1年で支払った配当は過去最大。ブルームバーグがまとめたアナリスト予想によると、これら企業は向こう1年間に配当を16%引き上げる見込みで、ブラジル、ロシア、インド、中国の主要新興4カ国中最大。同指数構成銘柄の予想配当利回りは3.8%と、MSCI新興市場指数(3.1%)を上回る。両者の差は6月に3年ぶり高水準の1.1ポイントとなった。
すでに、ロシアは新興国の中で割安な水準なのでさらに配当利回りが向上しそうです。
ロシア金融市場への最大の海外投資家であるプロスペリティ・キャピタルは、配当引き上げが株価を押し上げると期待するが、その一方で今回の介入は株主に、プーチン大統領が上場企業に積極的に干渉することを思い起こさせる。
ベアリング・アセット・マネジメントで約40億ドルの資産運用に携わるマシアス・シラー氏は、6年前に政府が強制的に破産させた石油会社ユコスのケースとは異なり、今回の配当引き上げはプーチン氏の市場経済志向を示していると説明した。
ただ、上記の指摘にあるように、あまりにも政府の干渉が強すぎるのも投資をする上ではリスクでしょう。
業績が悪い中でも政府が強制的に高配当を要求するなどのリスクも考えられます。

まだ、新興国なので先進国とは異なるカントリーリスクが存在します。
ロシアが割安だと思っても、あまり投資割合・金額を大きくしない方が賢明でしょう。
EEMをメインに、少しだけロシアETFを追加するという投資方法が良いと思います。

<関連投稿>
・ロシアETFの比較

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