2015年11月21日土曜日

「なぜ専門家の為替予想は外れるのか」を読みました

「なぜ専門家の為替予想は外れるのか」を読みました。


内容紹介
世界トップクラスの金融機関の外国為替最前線でディーラーを30年続けたプロ中のプロが教える“素人が絶対知っておきたい為替相場のおそろしい現実"。プロでも七転八倒する外為市場で素人がFX参入してもたったの1%しか勝ち続けられない本当の理由。プロは圧倒的な情報量の元戦う体制が整ってるのに対して、素人がFXをやるに際しては戦う体制すら整っていないのだから負けて地獄を見るのは当然。それでも痛い目に遭いたくない人にこっそり教える、プロの情報の取り方・分析法、真っ当な相場予想が個人投資家に届かない理由、テクニカル分析をプロが使わない理由、ヘッジファンドに関する情報の99%はウソの理由、外為市場のプロの常識・非常識などなど、ヘッジファンドも経営したことのある、“中にいた人しか知らない"為替の専門家たちの秘密とものすごい仕事術のすべてを公開! 
著者について
富田公彦(とみた・きみひこ)
1957年宮崎県生まれ。元JPモルガン・チェース銀行為替資金本部副本部長。
東京大学経済学部経済学科卒業後、株式会社富士銀行入行。 1982年同行国際資金証券部資金為替課配属。以後31年間にわたり金融市場(主として外国為替市場)のフロント業務に従事。JPモルガン・チェース、モルガン・スタンレー、ステート・ストリートなど米系金融機関の市場部門に通算25年以上勤務。取締役副社長としてケイマン籍のヘッジファンドを経営。2013年金融市場より引退。現在、参議院議員、中西健治事務所の政策スタッフを務める。 
私が好きな山崎元氏の推薦図書にもなっています。

「第256回 推薦図書「なぜ専門家の為替予想は外れるのか」(富田公彦著、ぱる出版)」

期待が高かったのですが、結構面白かったです。

結論から言えば、プロでも難しいというか当たらないし、そもそも為替予想が不可能な為替相場にたいして素人が挑戦するのはやめなさいという内容です。

語り口も面白くユーモアもあるので、読んでいて飽きません。
(人によっては少し慇懃無礼で嫌味な語り口を感じるかもしれませんが、書かれている内容はまっとうで参考になります。

為替予想があたらないバックグラウンドや理論が判りやすい語り口で解説されています、また書き方は判りやすいが内容や理論は高度だと思います。

語り口が判りやすく、ユーモアのある話がちょこちょこと挿入されているので、読み物としても十分に楽しめます。

ただ、全体の流れとしては為替予想があたらない理由を説明しているので、そもそも為替予想が当たらない、予想できないということが理解している人は少し食傷気味になるかもしれません。(そもそも為替予想が当たらないなんて理解してるんだから、何度も同じことを言うなよ!と感じるかも。)

為替関連の本として、個人的に結構お勧めです。

「高金利通貨はインフレ通貨なので長期的には下落し、低金利通貨はデフレ通貨なので長期的に上昇する。ただ、理論的と現実はことなり、短期的には逆の動きをする場合が多い」との記載がある点はとても参考になりました。

このあたりの記載が逆に書かれていたり、はっきりと書かれていない本は著者のレベルが低いので信用しない方が良いでしょう。

「外国為替は資産ではない。単なる通貨の交換比率」

との記載もその通りですね、株式や債権と一番の違いです。資産は理論的にはリターンを得られることになっていますが、交換比率はべつにリターンを産みません。

ちなみに、私自身は、為替予想ができるとは思っていませんし、為替予想をもとにポジションはとっていません。そもそも為替相場はゼロサムゲームで、買い手の反対には売り手がいて、どちらかが損をするゲームだと思っています。

2015年11月15日日曜日

「ホントは教えたくない資産運用のカラクリ 投資と税金篇 2016」を読みました

「ホントは教えたくない資産運用のカラクリ 投資と税金篇 2016」を読みました。


前書の全面改訂版になります。

税金についての知識が明快かつ体系的にまとめられており、とても勉強になりました。

2016年版も前回と同様に、シンプルで明快な語り口が良いですね。

税金は投資における重要な要素なので、投資をしている人は読んで損はないと思います。
「投資と税制、手数料の深い闇」を突いて好評を博した前書を全面改訂。単なる制度の解説に止まらず、マイナンバーなど新制度をどう使えば儲かるのか? 誰もが知りたいノウハウをズバリ解説する。
電子版は、書籍版未収録の「投資商品のメカニズム」3章分を大幅加筆。
◎制度改正の目玉は非課税特典の廃止
◎マイナンバー制導入で所得が丸見えに
◎2015年末で債券やMMFの非課税特典がなくなる
◎申告不要制度を活用するなど高度な税務戦略も必要
◎NISAを有効に活用できるのは「ミドルリスク・ミドルリターン商品」
◎総合課税の譲渡所得は高額所得者にとってかなり使えるが、雑所得は最悪
◎外貨預金は「利子所得+雑所得」となる最悪の商品
◎「損益通算」と「損失の繰越し」を活用せよ
特にインデックス運用は大勝もしないが、大負けもしない運用です。

要は、コストや税金を最適化することが肝になります。

個別株運用のように大勝することがないので、コツコツと費用を削減することが大切です。

そうしないと、ただでさえ限られているリターンがドンドン税金やらコストで削られていきます。

投資をしている人はかなり参考になると思いますが、特に費用や税金に敏感な投資家にお勧めです。

(税金の勉強も、パズルやゲームみたいなものと割り切って楽しむと少しは頭に入りやすいです。)

2015年11月9日月曜日

資産運用は苦行だと思う

資産運用について、(株とかFXとか色々とありますが)

個人的には、「苦行」というか「我慢に対する報酬」だと考えています。

まあ、そこまでいかないにしても「趣味と実益をかねて」とか「楽しみましょう」とは考えていません。

どちらかというと、我慢をしながらマラソンをしているような感じでしょうか。


自身の資産運用のポリシーである「いかに最短ルートで、最も合理的で、低いリスクで、高いリターンが出せるか」ということに集中しています。

そのためには、苦しくても我慢をして頑張ります。(苦しい局面のことが経験上は多いです。)

変に趣味だったり勉強だったりという考え方を混ぜると、ミスをしてリターンが減ったときの言い訳になってしまいます。

資産運用は命の次に大切な自身のお金を運用しているので、言い訳ができない方がいいでしょう。


資産運用で成功するポイントとしては

◆働いて種銭、投入資金を増やす(頑張って働くのは辛いです・・・)

◆早めに資産運用を初めて運用期間を長くとる(早く資産運用に気づくのは難しいですし、気づいた時には時すでに遅しということもあります・・・)

◆頑張って節約をして、投資資金を多く確保する(我慢の最たるもの、節約は辛いですね・・・)

◆ミスを減らす運用をする(インデックス運用とか)

◆税金の勉強をして、課税を最適化する

たぶん、上記のポイントはかなり大切な要素であると思いますが、どれもあまり楽しく(快楽を感じにくい)ないですね。

ダイエットみたいに「食べなきゃ痩せます」

資産運用も同じで「ハードワークをして沢山稼ぎ、頑張って節約をして、長期間運用すれば資産は増えます」

ただ、この投資アプローチはあまり面白くありません、だから世の中ではファンダメンタル分析やトレーディングで一攫千金もしくは大きく儲けようという話の方が人気があるのでしょう。

2015年11月5日木曜日

「株は新高値で買いなさい! 今日から始める成長株投資」を読みました

「株は新高値で買いなさい! 今日から始める成長株投資」を読みました。


グロース株投資、順張り系の投資スタイルです。

私自身はバリュー投資が好きですが、グロース投資も魅力的な投資法だと思っています。

(グロース投資の才能がないので取り組んではいませんが、購入してすぐに利益が乗って楽しいのはグロース投資だと思います。)

・独自のビジネスモデルが何かを考える

・1年分の『会社四季報』を読み込んで、その推移や変化を把握する

なんてのは、バリュー投資でも通用するアプローチですね。

あと、チャートの読み方についても、結構細かい解説がされています。
(私はチャートを参考にすることがほとんどないので、この章はしっかり読んでいません・・・)

読みやすく書かれていますし、グロース投資をしている人には参考になると思います。

2015年11月4日水曜日

2015年11月4日 ポートフォリオ

私の運用は、

・ETFを利用したインデックス運用(メインの運用)

・デリバティブ(カバードコールとキャッシュセキュアードプット)

ポートフォリオの主力は、
 VB Vanguard Small-Cap
 VGK Vanguard European
 VWO Vanguard Emerging Markets

デリバティブからの現金(キャッシュ)を再投資するポートフォリオの構築を目指しています。


デリバティブは、

ETFを対象にカバードコールとキャッシュセキュアードプットを仕掛けています。また、レバレッジはかけていません。

本業がある人(サラリーマンとか)でも、オプショントレーディングは特に問題なくできると思います。KAPPA氏の本がお勧めです。

多分個人投資家と相性がいい戦略はカバードコールとキャッシュセキュアードプットでしょう。(手間が少なくて勝率が高い、当然マイナス面としては収益性が劣る。)

オプションに興味のある人はFirstradeが利用しやすいと思います。
(インタラクティブ・ブローカーズ証券も個人投資家には人気があるようですが、私は利用していません。)

朗報 Firstradeが日本人の新規口座開設を開始した様子


私が利用している日本の証券会社はSBI証券です。

ネット専業で手数料が安いお勧めの大手証券会社は、SBI証券、マネックス証券、楽天証券です。外国株式手数料は3社ともほとん同じですが、為替の手数料などは微妙に異なるようです。
(正直、大手3社ならどこも似たり寄ったりで一長一短あるので、ここを選んでもあまり違いがない気もします。)


投資をしていて、つい熱くなることがあると思いますが、そんな時はこの本が頭を冷ましてくれます。個別株に大きく突っ込んでみたくなったときは、この本を一読すると良いでしょう。

投資が趣味でない人は、この本を熟読してコツコツとインデックスファンドの長期間投資をするだけでそれなりの成果が得られると思います。単発でインデックスに勝利することはあると思いますが、コンスタントに長期間インデックスに勝つ&個別株投資で大きな損をしないというのは難しいと思います。



【日本株式】
なし

【外国株式 先進国・新興国】
VB Vanguard Small-Cap
VGK Vanguard European
VWO Vanguard Emerging Markets

【セクター別投資】
XLV Health Care SPDR

【オプション ~カバードコール・キャッシュセキュアードプット~】
EEM 01/15/2016 35.00 Put short
EEM 01/20/2017 42.00 Put short
EEM 03/18/2016 36.00 Put short
EFA 01/15/2016 61.00 Put short
EFA 01/20/2017 68.00 Put short
EFA 06/17/2016 65.00 Put short
IWM 01/20/2017 124.00 Put short
IWM 02/19/2016 115.00 Put short
IWM 06/17/2016 119.00 Put short
XLV 01/15/2016 69.00 Call short
XLV 03/18/2016 69.00 Put short
XLV 03/18/2016 72.00 Put short



<関連投稿>
現実的な運用利回り・リターンを目指す
【ポートフォリオ】2015年10月17日 ポートフォリオ
【ポートフォリオ】2015年9月23日 ポートフォリオ
【ポートフォリオ】2015年5月5日 ポートフォリオ
【ポートフォリオ】2015年4月6日 ポートフォリオ
【ポートフォリオ】2015年3月2日 ポートフォリオ

2015年11月3日火曜日

iシェアーズ MSCI ジャパン高配当利回り ETF について

iシェアーズ MSCI ジャパン高配当利回り ETF の取り扱いが開始したようです。

NISAの口座にも相性が良さそうです。個別銘柄の取引は予定していませんが、興味がてらに保有銘柄を調べてみました。

ということで、東証の適時情報開示の資料から引っ張ってきました。もしかしたら全保有銘柄でなく、取引があった銘柄かもしれません。。まあ、大体の傾向、どんな感じかはわかります。
(なぜか本家のブラックロックのサイトでは保有銘柄一覧が閲覧できませんでした、上場したばかりでまだデータがそろってないんでしょうかね。)

上場日 2015/10/20(予定)

信託報酬 0.19% (税込; 0.2052%)以内

コストも安くて良心的です。

ちなみに、

東証配当フォーカス100指数の信託報酬は0.28%
野村日本株高配当70の信託報酬は0.32%

です。日系の会社が提供しているETFより一段とコストが安いです。

バリュー系高配当銘柄もちらほら含まれていますし、個人的には面白そうだと思います。

設定ポートフォリオ ( 平成27年11月2日申込分)
No 銘柄コード(Quick Code) 銘柄名(Company Name)
1 1878 大東建託
2 1928 積水ハウス
3 2651 ローソン
4 2914 日本たばこ産業
5 3405 ク ラ レ
6 4118 カネカ
7 4185 JSR
8 4508 田辺三菱製薬
9 4568 第一三共
10 4578 大塚ホールディングス
11 4666 パーク24
12 4704 トレンドマイクロ
13 4739 伊藤忠テクノソリューションズ
14 5101 横浜ゴム
15 5108 ブリヂストン
16 5110 住友ゴム
17 5463 丸一鋼管
18 5713 住友鉱山
19 6301 小松製作所
20 6954 ファナック
21 7203 トヨタ自動車
22 7205 日野自動車
23 7259 アイシン精機
24 7262 ダイハツ
25 7267 本田技研
26 7282 豊田合成
27 7751 キヤノン
28 8001 伊 藤 忠
29 8002 丸 紅
30 8028 フアミリーマート
31 8031 三井物産
32 8136 サンリオ
33 8304 あおぞら銀行
34 8308 りそなホールディングス
35 8354 ふくおかフィナンシャルG
36 9021 西日本旅客鉄道
37 9201 日本航空
38 9432 日本電信電話
39 9433 KDDI
40 9437 NTTドコモ
41 9783 ベネッセホールディングス




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