2013年7月27日土曜日

「井手正介のバリュー株入門」はバリュー投資の要点がコンパクトにまとまってます

井手正介のバリュー株入門―金融危機の今こそ学ぶ!
井手 正介


バリュー投資の要点・エッセンスがコンパクトにまとまった良書だと思います。
全部で136ページなのですぐに読めますが、ポイントは押さえられています。
これからバリュー投資を勉強しようという人にはお勧めです、また自分の知識を再確認するという意味でもためになりました。

また、最後の項目の「あの賢者たちに学ぶ株式投資」では、
ケインズ、グレアム、バフェット、リンチ、シーゲル、ボーグル、クレイマー、マルキール氏が紹介されています。著者が勧めている本は良書が多いので参考になります。

一部、本書より抜粋として。

【井手流・バリュー株選別基準】
①東証第1部上場
②時価総額2000億円以上
③1株利益が過去5期、今・来期を通して増益基調
④予想ROEが10%以上
⑤今・来期の予想1株利益を用いた予想PERが20倍以下

【グレアムのバリュー株の選別基準】
「安全基準」
①負債合計が株主資本より小さい
②流動資産合計が流動負債合計の2倍以上
③負債合計が純流動資産の2倍以内
④過去10年の1株利益の平均成長率が7%以上
⑤1株利益が5%以上減益となったのが10年のうち2回以内

「割安基準」
①株式益回りが長期トリプルA格社債利回りの2倍以上
②株価収益率が対象全銘柄の中で低い方から10%以内
③配当利回りがトリプルA格社債の利回りの3分の2以上
④株価が1株当り純資産(簿価)を下回っている
⑤株価が1株当り純流動資産(流動資産合計-流動負債合計)の3分の2を下回っている

井手氏の基準の方がシンプルですが、大型バリューを対象にしています。
市場が暴落した直後であればこの基準で株を購入できるかもしれませんが、ある程度相場が上昇していると対象を見つけるのは苦労しそうです。

また、個人投資家であれば小型かつ注目されていない(ネグレクト)銘柄を期間の定めがなく購入できるのでここまで大型にこだわらなくてもいいのではないかと思います。

まあ、少数の銘柄でポートフォリオを組むのであれば当たり外れの少ない大型バリュー。
ある程度金額があって、沢山の銘柄を購入できるのであれば、当たり外れの大きい小型バリューというのが良いのではないでしょうか。

東大卒医師が教える科学的「株」投資術
KAPPA

の方が実用的ですね。

ファンダメンタル分析で市場をアウトパフォームできるかは難しいと考えています。
とちらかというと、ファンダメンタルインデックスを自作するという感覚で投資しています。

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