原因はロシア ルーブルが暴落したことによる、ロシアでの事業懸念です。
JT小泉社長、「ルーブル暴落は想定外だ」
とても参考になる記事があったので紹介します。
JTはロシアのたばこ市場において、35.7%のシェアを有し(2014年6月時点)、業界首位の座にいる。13年度は円安による換算上のカサ上げ効果があったものの、ロシアとウクライナなど旧ソ連地域における売上高はJT全体の18%、調整後EBITDA(営業利益に減価償却費などを足した指標)は同24%にのぼる。JTがロシアで強いのは知っていましたが、JTの売り上げに占める割合も18%と高いようです。
ロシアでは、たばこの規制強化と度重なる増税で需要減が進み、14年7月~8月の市場規模は前年同期比10.4%減となった(JTインターナショナル調べ)。それでも、これまでは販売数量減を値上げ効果、高価格品の伸びで吸収し、売り上げ、利益ともに成長させてきた。タバコの規制が強化される風潮はどこの国でも同じようです。
「ルーブル安と一口に言っても、2つの影響がある」と小泉社長は話す。第一に、輸入している原材料の高騰がある。ロシアで生産・消費されるたばこは、原料となる葉たばこをドル建てで輸入している。また、フィルターや巻き紙、セロハンなどもかなりの量をユーロ建ての輸入に頼る。そのため、ルーブル安になれば原価率が上がり、業績にはネガティブに働く。ドル建てで輸入しているとなると、ルーブルの暴落はかなりマイナスです。
第二は、為替換算上の業績への影響だ。ロシアで販売されたたばこの利益は、ルーブルで得られる。それを決算として集計する際には、ドルに転換する。ルーブルが安くなると、ルーブルベースでは同じ売上高を稼いでいたとしても、ドルに転換した場合の売上高や利益が小さくなる。当然ですが、ルーブルが安くなれば決算はドルに転換して計算するので利益は下がります。
「ドルに対して1%現地通貨安になれば、営業利益が5000万ドル押し下げられる」(小泉社長)といい、そのうちルーブルによる影響が約半分を占める。つまり、1%ルーブル安になれば、30億円弱営業利益を圧迫する。14年12月期への影響は軽微とみられるが、15年以降の業績へのマイナス影響は必至。ゴールドマン・サックス証券は、円安による利益押し上げ効果より、ルーブル安の利益押し下げ効果が大きいと判断。12月17日付で15年12月期の営業利益予想を900億円減額して5786億円に変更(14年1月~12月期の営業利益会社計画は5860億円)、JT株を「買い推奨」から削除した。2014年12月期への影響は少ないと思いますが、2015年以降の業績は明らかに下がるでしょう。株価は業績を先行しておりこむので、市場関係者も悪い決算が出てくるだろうと予想しているのでしょう。
ロシアの影響も不透明な部分が非常に多いので、急いでJTを買う必要はないのではないかと思っています。暫くは株価は軟調なのではないでしょうか。
ただ、JTは長期保有に向く優良グローバル企業であると思うので、長期で投資をするのであれば良い投資タイミングだと思っています。(私は現金を用意できなさそうですが・・・)
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