「台頭する国営石油会社―新たな資源ナショナリズムの構図」を読みました。
直接投資に関係はないかもしれませんが、結構面白かったです。
私は、スーパーメジャーであるエクソンモービル、シェブロンとかの巨大企業が莫大な埋蔵量を誇っていると思っていたのですが、国営石油会社の方が大量の埋蔵量があるそうです。
また、石油会社の収益は企業の規模に関連性が強いとのこと。
一番、右端上のエクソンモービルは企業規模が大きく、収益性が高いとのことです。
また、一部の国営企業の収益が高いのは、国家より様々な規制を免除されているためとのことです。
個人的に一番面白かったのは「スタトイル」「ペトロブラス」の社歴・特徴が書かれている個所でした。
「スタトイル」は“北欧のプリンス”と言われている、ノルウェーの半官半民の企業です。
世界最大級の石油・ガス企業でありで、北欧諸国で最大の企業です。
2009年、フォーチュン・グローバル500により、石油・天然ガス企業売上高世界13位にランクイン、全体でも売上高世界36位にランクインしています。特に、海上で深海の油田を採掘する技術に優れているとのことです。
株価も上場以来好調なので、エクソンモービルを選ぶよりもあえてスタトイルというのも面白いと思います。
株価のバリュエーションも割安で配当利回りも現時点だと高いです。
あと、ブラジルの国営企業である「ペトロブラス」の説明も詳しく書かれており、企業の概要を理解するには便利でした。
ペトロブラスは配当利回りが低いのが難点です。
民間のスーパーメジャーの石油銘柄を買うというのもありだと思いますが、半官半民の「スタトイル」「ペトロブラス」に投資するというのも、国家の後ろ盾があるという点で面白いかもしれません。
因みに、この本でも書かれていますが、国家がバックについているということは有利でもあり不利でもあり、どちらが良いかは一概に判断できないとのことです。
(有利な条件で採掘ができるプラスの面もあるが、国家の赤字や政治の道具にされるマイナス面もあります。)
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