目次
- 外国株投資 長期では株価のリターンが為替の変動を上回る
- 外国株の比率が高いポートフォリオ
- 短期での為替の変動
- 長期での為替の変動
- 短期で見ると気になるが、長期投資ならあまり影響なし
- 為替が気になる場合の解決策
- 株価の割安割高で判断
- ドルコスト平均法やバリュー平均法
- 個人的な対応方法
- 外国資産の割合が高い理由
- 短期では外国資産の割合を大きくするのは危険
外国株投資 長期では株価のリターンが為替の変動を上回る
外国株への投資において、為替の変動は短期的にはとても気になる要素ですし、ポートフォリオの評価額も大きく影響を受けます。
外国の資産に投資をしている人は、為替が気になっている人が多いのではないでしょうか
ただ、
長期で見た場合は、
となると言われています。
ちなみに、私も投資歴があまり長くなくポートフォリオの規模が小さかったときは為替の影響でかなり資産の評価額がかわることに驚いていました。
ただ、もともと長期では株式のリターンが為替の変動に勝ることを事前に知っていたのであまり気にはしていませんでした。
外国株の割合が高いポートフォリオ
実は、
私のポートフォリオは外貨の比率が物凄く高くなっています。
だいたい
90%以上のポジションは外貨建ての資産となっていることが多いです。
瞬間的に日本円の資産が多いタイミングもありますが、ほとんどの期間で90%近くが外貨建ての資産です。
私の場合はドル建ての株式の保有割合が一番多いです。
実感としても、
- 円高になれば、ポートフォリオの評価額が下がります
- 円安になれば、ポートフォリオの評価額が上がります
円高になると、外貨建ての資産について、円での評価額が低くなるので、日本円で見た場合はポートフォリオの評価額が高くなります。
逆に、円安になると、外貨建ての資産について、円での評価額が高くなるので、日本円で見た場合はポートフォリオの評価額が安くなります。
どちらも株の評価額が変化しなくても、為替の影響だけでポートフォリオの規模が大きくことなります。
感情論として、円安になってポートフォリオの評価額が大きくなるとお金持ちになったようで気持ちがよいですが、実際には外国資産を購入するという意味では、円高の方が効率的です。
短期での為替の変動
短期間、6ヶ月とか、場合によっては1年程度だと、ポートフォリオは為替の変動を大きく受けます。
特に1ヶ月とか2ヶ月という単位では、為替の変動を大きく受けますし、投資家としても為替の変動が気になります。
ただ、これが長期となってくると感じ方がまたことなります。
長期での為替の変動
と言われていますが。まさに、これを実感します。
数年単位でのポートフォリオの推移を後から見直すと、株式の評価額でポートフォリオの評価額が大きく異なります。
- 株が好調な時は、ポートフォリオの評価額が大きくなります
- 株が不調の時は、ポートフォリオの評価額が小さくなります
為替の変動を帳消しにするくらい、
株式相場の影響を受けるようになります。
短期で見ると気になるが、長期投資ならあまり影響なし
為替の変動はどうしても、短期で見るときになります。しかし、長期的に考えるとあまり大きな影響がありません。
気にしないようにと言われてもなかなか難しいと思いますが、
長期で見れば為替の変動に株の上昇が勝ると考えてあまり気にしないのが得策でしょう。
また、為替を予想することは非常に難しいので、外国株に投資するときに為替を必要以上に気にするのはかえって悪影響になります。
為替が気になる場合の解決策
個人的に、為替が気になる場合には、いくつか解決策があります。
株価に注目してバリュー投資的な観点から投資をする方法と、ドルコスト平均法やバリュー平均法を利用する方法があると思います。
株価の割安割高で判断
一つは為替を気にしないで、株が割安だと思ったら購入してしまう方法。
どちらにしろ為替は判らないので、腹を括って株価の割安割高で判断するという方法です。
この場合は、バリュー投資的な観点、PER・PBR・配当利回りなんかを利用したりするのがいいかと思います。
また、アセットアロケーションを事前に決めて、機械的に評価額が下がっている資産に新規のキャッシュを投入するという方法も合理的です。
ドルコスト平均法やバリュー平均法
次に、どうしても為替の影響が気になるのであれば、外国資産を購入するときはドルコスト平均法やバリュー平均法を使うというやり方です。
バリュー平均法の方がリターンは良いので、バリュー平均法が使えるのであれば、こっちを採用した方がいいです。
個人的な対応方法
私は、長期投資を前提に考えており、為替の変動は全く気にならないので、ほとんど対策をとっていません。
ほぼ外貨100%なので、為替の変動がポートフォリオを直撃しまが、
為替で儲けたときはラッキーだな程度に考えています。
為替では儲ける時もあるし、損するときもあって、トータルでみるとトントンだと考えています。
唯一為替の変動が投資行動に与える影響としては、機械的にアセットアロケーションに従い、評価額が下がっている資産に資金を投入している戦略だと思います。結果的には為替により投資判断が異なります。
外国資産の割合が高い理由
橘氏も書かれていますが、日本で働いて日本の社会保障や年金をもらうのであれば、金融資産は理論的に外貨の比率が高くて問題ないと考えています。
この辺りは「
臆病者のための億万長者入門 (文春新書)
」にも詳しい説明があります。
ただ、理論的に正しくても、いざ実行するとなると意外に感情的なハードルが高いのも事実だと思います。
どうしても感情面で落ち着かないというのであれば、無理をして外国資産の割合を高くする必要はないと思います。ただ、以下のポイントだけは知っておいた方がいいと思います。
- 株式のリターンの方が長期的には為替に勝る
- 為替のリターンは、通貨高と通貨安で調整される
- 為替を予想して儲けることは難しい
「為替のリターンは、通貨高と通貨安で調整される」というのは、「高金利通貨=インフレ国の通貨」は、「低金利通貨=デフレ国の通貨」に対して、通貨安になるということです。論理的には上記の動きをするはずですが、短期ではこの限りではありません。
また、為替関連の考え方は竹中正治氏の本が参考になると思います。
書かれている内容はとてもまともで、内容もわかりやすいです。
私は竹中氏のファンですが、人によっては少し文章に癖があると感じると思います。
短期では外国資産の割合を大きくするのは危険
最後に、短期で見ると為替の変動は株式からの収益を上回るので、外国資産の割合を上げるのは大変危険でリスクが大きいと思います。
個人的な感覚ですが1~2年程度だと、為替の変動の方が株式の利益に勝る気がします。
5~10年を超えてくると、株の収益が為替に勝ることが多い気がします。
1~4年の範囲で、為替の変動を受けると困ると思う人は、日本資産の比率を高くしておいた方がリスクが低く、安心して投資ができると思います。